安全性の高いステージ作りのためには、製造段階での工夫が不可欠です。研磨の仕方や部材の形などが変わるだけで、ステージの安全性は変わっていきます。今回は、バフ研磨やブレースシャフト、コーナーゴムなど、弊社の組み立てステージに取り入れられた工夫の数々についてご紹介します。

組み立てステージに使われているのは軽くて丈夫なアルミ素材です。金属の素材を用いる際は、研磨を行って表面を滑らかにします。組み立てステージの天板や段板には「バフ研磨」という方法で研磨を施しています。バフ研磨とは、布や紙などでできたバフ車に研磨剤をつけ、高速回転することで工作物を磨く加工技術です。バフ研磨を行うことで金属の表層に光沢が生まれます。また、バフ研磨は金属切断の際に生じたキズやバリなどを除去できるため、安全のためにも重要な加工です。

金属の切断面が大きい部分はやすりがけで済ませることが大半ですが、弊社ではそういった箇所もミクロレベルまで研磨しています。柔らかい布やフエルトなどの素材を使って切断箇所を丁寧に面取りし、鋭い角やバリも残しません。そのため、弊社の組み立てステージは素手で触っても安心の滑らかな手触りです。

天板の表面には、キズが目立ちにくい「ローレット加工」を施しています。細かい溝を刻む加工のため、滑りにくくなる効果もあります。天板は両面同じように仕上げているため、どちら側を表にしても使える仕様です。

組み立てステージが簡単に揺れてしまう作りだと、舞台上の演者が転んでケガをしたり、乗せていた機材が落下して壊れてしまったりと、思いがけない事故が起こる可能性があります。できるだけステージのガタつきがなくなるよう、安全に配慮した設計を行うことが重要です。

弊社では、組み立てステージの揺れ防止のためにあらゆる工夫を施しています。そのひとつが「ブレースシャフト」という枠組みの補強です。ブレースシャフトには丈夫なスチール素材が使われています。

「ブレース」という言葉には「補強材」という意味があります。ブレースを用いて骨組みどうしを結んだ「ブレース構造」は、鉄骨造りの建築で利用されることの多い建築方法です。

アルミ製組み立てステージに採用されているブレースシャフトも、枠組みに使われている金属どうしをしっかりと連結しています。ブレースシャフトがあることでステージの強度が高まり、ガタつきが抑えられます。ステージ上で激しいパフォーマンスをしても簡単には倒れない設計です。

組み立てステージは研磨されて滑らかな表面になっています。ただ、金属の面をさらけだしたまま置いてしまうと、床の表面にキズを付けたり、へこみを作ったりしてしまうかもしれません。

屋内でステージを使用するときのことを考え、組み立てステージの接地面には「コーナーゴム」を取り付けています。ステージの枠組みとなる金属の角に四角いゴムを装着することで、床にキズが付くのを防ぐことができます。

また、コーナーゴムはステージの滑り止めやぐらつきの軽減にも役立ちます。ゴムは物質の中でも摩擦係数が大きく、滑り止めとして使われることの多い素材です。感触が柔らかいため、ものを保護するクッションとしても活躍します。

ゴムでカバーされているのは接地面だけではありません。脚部材の天板と接する面にもシートゴムを貼りつけています。天板と脚部のあいだにゴムを挟むことで揺れが防止されるほか、金属どうしがこすれて起こる接触音をなくすことが可能です。

ステージに使われるアルミ部材は頑丈な一体成型です。組み立てるときは、脚部材から突き出た「ダボピン」を天板の穴にはめ込んでステージの形を作ります。すべての部材がはめ込み式の丈夫な構造のため、縦横両方からかかる力に強くなっていることが特徴です。組み立ての際に工具がいらないこともメリットです。

ただ、構造上の理由から天板の両サイドにはダボピンが露出しています。この部分をカバーして安全性を高めるために、「樹脂製エンドキャップ」が採用されています。樹脂製エンドキャップに使われているのは、抗菌剤が練りこまれた抗菌仕様の樹脂です。エンドキャップをかぶせることで切断面が隠れて見た目も美しくなるほか、角にぶつかってもケガをしにくくなっています。

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弊社では上記の工夫のほかに、「徹底した品質管理」「第三者機関による耐荷重試験」「国内工場での製造」など、さまざまな取り組みを行っています。弊社の組み立てステージの特徴である「軽さ」「安全性」「使いやすさ」は、こういったこだわりの数々によって生まれてきます。「一般社団法人日本教材備品協会JEMA」の定める厳格な審査にも合格しているため、主要製品は「JEMA安全基準適合マーク」を取得済みです。

安心・安全で使いやすい組み立てステージは各地の自治体や教育機関、企業の方々に選ばれています。カスタマイズ可能な特注ステージも取り扱っているので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。